最初に、顧客が取り組もうとしていることに注目しました。機能的、社会的、個人的あるいは感情的という3つの視点で、顧客のプロフィールを明らかにしました。
今度は、顧客が取り組もうとしていることに対して、できないことや障害となること、またはリスクを明らかにしていきます。ひと言でいうと、「葛藤」です。
真夏の暑い日の気温は39度、部屋は熱気でむんむんです。あまりにも暑いためクーラーをガンガンにかけて、涼しくしたいと考えますが、1か月後の電気代が気になり、ガンガンに冷やすをためらい、28度程度にするというような例です。さりとて、電気代がかかるからと、暑いままでは熱中症となり、生命が危険にさらされます。
つまり、顧客がやりたいことと、やるための阻害要因の間で、葛藤が生じているのです。そこには、深刻さの度合いが異なります。度合いの深刻さを把握できればいいのです。そこで、3つの視点で考えます。
1.問題、望ましくない結果、特徴
起業を志す方の場合、起業に失敗するという望ましくない結果があります。ビジネスプランを書きたいけれど、書き方がわからない。売上をあげたいが営業の経験がない。など機能的なものがあげられます。
他には、数字は苦手で、考えるだけでイヤになる。起業したいけれど、勉強するのはイヤだなんていうのもあるでしょう。運転が苦手だから、都会に自動車でいくのはイヤだという、付随的なものもあります。また、このデザインがイヤだというのも含まれます。
2.障害
顧客が取り組もうとしていることに対して、障害となること。たとえば、値段が高い。時間がかかりすぎるなどがあげられます。
3.リスク
起業の場合は、起業すること自体が失敗をはらんでいるリスクがあると言えます。望ましくない結果になる可能性のあるものが、これに該当します。
葛藤には、深刻さがあります。3つの視点で書き出したものを、深刻さが高いものを順位づけしていきます。顧客がやりたくても、できないことを明らかにすれば、それを取り除くが、少なくすればいいのです。